宮前区のみどりを守り、育てる

地球温暖化防止に向けて、市民が出来ることから行動する

 宮前地域で東急による開発が始まったのが1953年です。開発はとどまるところを知らずますます宅地化が進み、緑も農地も激減しています。土地区画整理事業による犬蔵谷戸の開発は、蛍が飛び交い田んぼが残る里山の深い緑を、都市計画道路が真ん中を貫く住宅地へと変えてしまいました。斜面緑地が階段状のマンションになっていくことへの歯止めがかからないのも現実の姿です。
宮前区にはどれだけの緑があるのでしょうか。生産緑地が2005年現在で120ha、このほか公園緑地、街路樹、一部では固まりの緑を残すための保全地域の指定もされてきています。
緑の役割は、地球環境の保全だけにとどまりません。地域に暮らす私たち市民に安らぎを与え、子どもたちが安心して遊べる場であり、農地は地産の場でもあります。
緑の量はこれまで緑被率などで表現されてきました。川崎市には緑の30プランという緑に関する計画があり、この中で市域に30%の緑を確保しようとしています。ネットがこれまでも問題としてきたのは、もともと緑が豊かな北部地域も川崎区のようにほとんど緑がない地域も一緒に30%としていることと、この30%には水面まで含まれていることです。水面を含んだことで数字の底上げをしているように見えます。そしてもうひとつが地域の特性を生かしたプランではないということです。もともと緑が豊かな地域は30%より以上の緑を確保していこうという積極的な政策が必要です。
緑を壊すのは簡単ですが、同じだけの緑を育てるには長い年数がかかります。わたしたちはせめて今ある緑をこれ以上減らさない仕組みをこの街の未来のために作っていかなければなりません。その第1歩として、まず緑の調査活動を8月7日と8月20日にしました。ただいま分析中です。