あらためて人権を考える
あらためて人権を考える
―京都と奈良の人権の歴史―
神奈川人権センターの企画による「京都・奈良人権博物館等調査」に参加しました。日程は2024年2月8日と9日で、一日目は早朝7時の新幹線に乗り京都立命館大学の国際平和ミュージアムに集合です。ここを見学するのは2度目ですが、展示が益々充実していました。展示からは戦争や紛争のない平和な世界への思いを強く感じます。「戦争は人類を破滅に導く最大の危機であり続けいる」としています。歴史に目を背けない加害と被害を展示していて、共感を覚えました。
午後は9条に移動、「京都市地域/多文化交流ネットワークサロン」で京都の人権施策につながる東九条の歴史を学びました。鴨川の沿い決して暮らしやすい土地と言えない場所に住み続けざるを得ない被差別部落や朝鮮半島の人々への差別の歴史について、ていねいにおお話いただきました。
この日は大阪天王寺に泊まり、翌日は奈良「水平社」に行きました。かつて被差別部落があった土地は東九条の繰り返し洪水に見舞われたという話と同様で、二本の川が合流する暮らしにくい土地です。現在は住宅が整備され河川改修もされています。この地域の山の方には住井すゑ「橋のない川」の舞台となった場所であると伺いました。2時間かけて水平社館内展示とフィールドワークで説明していただき、被差別部落出身の若者たちによる市民運動の歴史を学びました。川崎市も市役所内の部署にはかつて同和対策というプレートが
ありましたが、国が事業をやめ各自治体も事業をやめていきます。しかし別の人権問題が大きな課題となっています。人権が大切にされない社会とならないよう、次の世代に伝えていかなければとあらためて考えさせられた調査でした。