親子で知ろう!海へとつながる私たちの水

8月18日川崎の水を考える研究会では、川崎区塩浜にあるかわさき市民石けんプラントと川崎港を見学。宮前からは大人4人と子ども3人が参加。

きなりっこをつくっています
きなりっこをつくっています
かわさき市民石けんプラントは、合成洗剤による河川の汚染が深刻になる中、1973年に合成洗剤追放石けん運動を市民が起こし、分解が早く環境や人体にやさしい石けんを使おうという運動の結果うまれました。石けんの材料もパームやしや牛脂からではなく、揚げ物に使った油を下水に流さず、石けんに変えて環境を守ろうとしたものです。1990年川崎区扇島の運河沿いで始まった市民の出資による石けんの製造は、2005年にはより市民に近いところで石けんを作りたいと現在の塩浜に移転しました。
トラックで渋滞している産業道路から程近いせっけん工場に着き、概要の説明を受けたあとは石けんの製造過程や袋詰めを見学しました。
原料の廃食油は、市内学校給食からでた一斗缶に入ったものや、主に高津区の市民を中心に回収している家庭から出た廃食油やレストランからの廃食油です。
このうちきなりっこになるのは、学校給食からの油です。他の油はBDFにまわし、まだ実験段階ですが自動車の燃料として再利用していくとのことでした。家庭の廃食油回収は今後、多摩区や宮前区にも広がっていくそうです。
※BDFとは生物由来の油からつくられるディーゼルエンジン用の燃料の総称。
さて、川に流れる水をきれいにと石けん工場で学んだあとは、川崎の海を見学です。臨海部の工場地帯を海(運河)から眺めました。火力発電所周辺はうっそうとした緑に囲まれ、堤防には釣り人たちが糸をたらしています。海上では魚が飛びはね、川崎の海に自然が戻ってきたのかと感激。しかし浮島の廃棄物処理場の沖では、焼却灰や残土などを埋め立てるための護岸工事が進んでいました。
川崎の水を考える研究会では、多摩川の源流や相模湖で川崎の水の始まりを見学しました。水は最後は海に帰ります。ひとり一人が地球に優しい生活することが、この環境を未来へつなげていくことを実感しました。