「フードバンクかわさき」活動報告と意見交換
2016年2月7日、宮前ネット事務所に「フードバンクかわさき」代表の高橋実生さんをお迎えして「フードバンク」とはどのような活動なのか、その成り立ちと仕組み、活動の現状をお話頂き、意見交換をしました。
「フードバンク」とは【もったいない】を【ありがとう】に変えていく活動です。食品ロスになる【もったいない】食品を生活に困っている人や施設等に無償で賞味期限内にお渡し、【ありがとう】に変えていきます。
生産され続ける食品は賞味期限、消費期限があり、まだ食べることが出来るのに捨てられています。一方で生活に困窮し今日一日を食べることが出来ない人たちがいます。豊かさの中で進む貧困、確実に格差が拡がっており、子どもの6人に1人、大人が1人の家庭の54.6%が相対的貧困といわれますが、現実には目に見えない日本の貧困の現状があるのです。
「フードバンクかわさき」はそうした状況の中で日々活動をしている団体で「食品を届けると共に笑顔とハートを届ける」「食料を渡すだけでなく他のセーフティネットとの橋渡しをしていく」というモットーは高橋代表の体験より人とのつながり、社会とのつながりを回復することが「じりつ」への踏み台であるという思いが込められています。フードバンクの援助が貧困や生活苦からの回復に必要な支えとなっており、最後のセーフティネットである生活保護が受けられない人のための手段として生活保護課、社会福祉協議会とも繋げているそうです。
「身近なところから、餓死や生活苦からの自殺を出さないために」、川崎市多摩区を拠点として市内、小田原市、遠くは鹿児島県まで対応しているとのこと、配達や発送、倉庫の確保等の運営費用など課題は多々ありますが、川崎から神奈川県中に活動の輪を広げていくことを目指しています。まったなしの日々の活動、「フードバンクかわさき」の存在の重要性にあらためて気付かされました。宮前ネットとしても支援を考えていきたいと思いました。