登戸研究所を見学しました

明治大学平和教育登戸研究所資料館(通称、登戸研究所)の見学

川崎ブロック協議会平和チームの企画(11/17)で川崎市にある登戸研究所の見学会を行いました。参加者は総勢13人でした。参加者の年代は40代~70代で殆どの人が初めての参加でした。登戸研究所は第一次世界大戦後、科学技術を駆使した新しい戦争形態を研究するために建設され、日本の戦争・軍隊を知る上できわめて貴重な戦争遺跡の一つでした。登戸研究所の正式名称は「第九陸軍技術研究所」で秘密戦(防諜、諜報、謀略、宣伝)という側面を担っていた研究所でした。
各展示室は「研究所が設置された背景」「電波兵器、風船爆弾の開発」「生物兵器・毒物・スパイ機材の開発」「偽札・偽造パスポートの製造」等が展示されていました。ここで開発された兵器・資材には、人道上、国際法規上問題のあるものが多くありました。敗戦と同時に証拠隠滅作業を徹底的に実施し元所員達も沈黙を貫いていましたが、1980年代に展開した反核・平和運動の高まりで、長野県(赤穂高校)、川崎市(法政二校)の高校生たちによって行われた地道な調査活動により元所員の心を開き史実の解明に至りました。地域住民と共に保存・活用し、戦争の暗部、本質を直視することの大事さを後世に語り伝えていきたいとのメッセージが伝わってくる施設でした。
参加者の感想も「戦争とは軍人達のものだけでなくすぐ隣に存在すると改めて思った」「住んでいる近くにこんな重要な資料館があること」等があり、登戸研究所は歴史の真実を伝えるとても貴重な資料館と改めて思いました。