相模原条例-差別撤廃に向けて

川崎市では、2020年7月1日に「川崎市差別のない人権尊重のまちづくり条例」が施行されました。人種、国籍、民族、性的思考、出身、障害などについて、あらゆる差別的な取り扱いを禁ずるものです。繰り返して行われるヘイトスピーチに対しては、全国で初めて刑事罰を盛り込んでいます。この条例ができたことで、ヘイトスピーチが街宣活動などで見られなくなっていることから、刑事罰があることが抑止力となり明らかな効果を上げています。一方で、インターネット上では差別的な投稿が繰り返されたり、拡散されたりとまだまだ課題はあります。川崎市は、条例の施行後、インターネット上の差別的な書き込みを審査会にかけて削除要請を出していますが、差別的投稿は後を絶ちません。

相模原市が今回公表した条例素案は人権施策審議会の答申から大きく後退し、罰則は盛り込まれていません。これで差別をなくすことができるのか。差別は許さないという姿勢をしっかり打ち出し、川崎市を超える条例の制定を強く望みます。

次の記事

2024年が明けました。