南三陸の福祉仮設住宅からみえること
8月3日(金)4日(土)にかけて、東日本大震災被災地域の宮城県の石巻市と南三陸町
の被災地見学と「福祉仮設住宅」の視察訪問を行ないました。
被災地は昨年の3/11から約1年半たった今も、街を覆い尽くしていた瓦礫は道路からは撤去されてはいましたが、瓦礫置き場には流された車等が山のように積まれ、被災した家々もまだまだ残された状態でした。私たちを案内してくださったNPOみやぎ災害支援救援ボランティアセンターの戸田さんのお話によると、復興に向けた街づくりは「行政がプランを出せない」「住民の合意形成が難しい」等があり遅々として進まない状況で復興住宅の建設までにはまだまだ時間が掛かるとのことでした。
「福祉仮設住宅」は南三陸町にある「山の神福祉仮設住宅」を訪問しました。昨年の9月に設立し介護施設としてではなく入居者の自立を目的として運営期間は2年となっていました。しかし、様々な被災状況があり介護の必要な方や精神障がいのある方も含め、現在は緩やかな範囲で受け入れを行っており2年のみの運営は難しいとのことでした。建物はプレハブ2棟で定員18名の所15名が入居し、運営は被災した特別養護老人ホーム「慈恵園」が行政から委託され18名のスタッフが従事していますが、様々な入居者に対応するため訪問看護や病院からの支援も受けているとのことでした。
今後、川崎市も首都圏直下型地震、東海・東南海・南海地震が想定されています。自宅で介護されていた方や障がいのある方が被災した場合、避難所や仮設住宅での一人の生活は困難です。南三陸町の人口は約1万6千人ですが宮前区の人口は約22万です。(内)要援護者は約700人です。災害時の要援護者等への支援対策(公助)の強化が必要とあらためて認識しました。